パーキンソン病の治療

パーキンソン病はどのような病気?

パーキンソン病とは、脳の中の黒質と呼ばれる場所に存在するドパミン神経が脱落してなくなっていってしまう病気です。進行性の病気で、一旦発症すると自然によくなったり治ったりすることはありません。ごく一部の患者さんは遺伝子の変異が関連しますが、大多数の患者さんは原因不明です。加齢に伴って発症しやすくなりますが、働き盛りの若いうちから発症する患者さんもいらっしゃいます。

黒質のドパミン神経は脳の中の線条体と呼ばれる場所にドパミンを供給する役割を持っています。パーキンソン病の患者さんではドパミン神経の脱落のために線条体のドパミンが枯渇した状態になっています。このため、パーキンソン病の症状は本質的にはドパミン欠乏症状と考えられています。

特徴的な4つの運動症状

パーキンソン病では次のような特徴的な症状が出現します

  1. 振戦(手足の震え)
  2. 動作緩慢(動作の鈍さ)
  3. 筋固縮(筋肉の固さ)
  4. 歩行障害、姿勢反射障害(小刻みで足をすった歩き方、転倒しやすさ)

多くの患者さんでは左右どちらかの手足の震えや動作の鈍さで最初のはっきりとした症状が始まりますが、それ以前に筋肉の固さを感じてマッサージや整骨院に行かれることもよくみられます。震えや動作の鈍さはやがて反対側に拡がるとともに、すり足やちょこちょこ歩きなどの歩行の変化も生じ、次第に進行していきます。

重症度と生活機能障害度

パーキンソン病の症状の程度をあらわすものとして、ホーン&ヤール重症度と生活機能障害度という分類が用いられます。難病医療費助成制度による支援の段階はこれらの分類によって決められています。

ホーン&ヤール重症度は次の5段階です。 1度 障害は体の片側のみで、日常生活への影響はほとんどない
2度 障害が体の両側にみられるが、日常生活に介助は不要
3度 明らかな歩行障害が現れ、バランスを崩して転倒しやすくなる。何とか介助なしで日常生活は可能
4度 日常生活の動作が自力では困難で、その多くに介助が必要
5度 車椅子またはベッドで寝たきりで、日常生活では全介助が必要

生活機能障害度は3段階です。 1度 日常生活、通院にほとんど介助を要しない
2度 日常生活、通院に部分的介助を要する
3度 日常生活に全面的介助を要し、独立では歩行起立不能

執筆斎木 英資 先生(公益財団法人 田附興風会 医学研究所 北野病院 神経内科) 

 

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